私個人の経験の話をちょっとしてみます。最初にコンピュータのネットワーク に触れたのは大学に入学した1989年、あるいはその翌年の1990年ごろだったと 記憶してます。
そのきっかけの一つは当時使っていたX68000というパソコン用のフリーソフト、 PDSなどを入手するためでした。大学に入って参加したコンピュータサークル の部屋から電話をかけ、いくつかの草の根BBSをめぐっていました。また、 私自身が「アニメおたく」だったため、サークルの先輩が運営していた アニメ専門の草の根BBS局にも入りびたるようになりました。
もう一つには、大学の教育用計算機センターのコンピュータシステムの上で展 開されていた独自のBBSシステムです。そのシステムの元は前述とは別のサー クルの先輩が作ったものだったのですが、そのBBSシステムでは種々雑多な話 題が展開されていました。また今のインターネットの前進とも言える junet と呼ばれていた国内のネットワークで流通していた fj ニュースグループへの 窓口もありました。
教育用計算機センターでは「指導員」という制度があり、コンピュータにある 程度詳しい学生ボランティアがセンターの部屋に交代で詰め、センター利用者 の学生からやってくる様々な質問などに対応していました。そこでは一般利用 者よりもさらにディープなネットワークの世界や、UNIXの世界を垣間見ること も出来たのです。これは、今の仕事につながる基礎になっているかもしれませ ん。
そういった塩梅で、「パソコン通信」と「インターネット」にほぼ同時期に触 れることになりました。この二つのネットワークは当時は別の世界でしたが、 その後の「商用インターネット」と呼ばれるようなサービスが始まり、相互の 接続がはじまって起こった混乱の際には双方の立場から眺めることとなります。
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